オンラインショップにおける消費税の考え方:その1

税込表示の切り替えや軽減税率など、消費税にまつわる論点は多くありますが、今回はすべての事業者様に関係する、消費税の計算方法について、税法処理の観点を交えて整理します。

一般的な消費税の計算方法

事業者様にとって、消費税の計算は、一般的にはこのようなものを想定される方が多いかと思います。

■計算方法1) 税率10%、単価298円(税抜)を3点
298円*3点=894円 *110%=983.4円 =>(切捨処理)=> 983円
[ 税額89円 / 計算上の税率10.0% ]

一方で、お客様視点では、「税込表示」が強化されてきたという背景があり、直感的にはこのような計算をされる方が多いと思われます。

■計算方法2) 税率10%、単価298円(税抜)を3点
298円✕110%=327.8円=>(切捨処理)=>327円✕3点=981円
[ 税額87円 / 計算上の税率9.7% ]

税込を基準とした消費税の計算方法

最近では、商品価格を税込から設定される事業者様も多いと思われますので、その場合は税抜価格側に小数点以下の端数が発生し、例1例2と同じようなズレが生じるケースがあります。

■計算方法1) 税率10%、単価327円(税込)を3点
327円/110%=297.27円 =>(切捨)=> 297円*3個=891円 *110%=980.1円 =>(切捨)=> 980円
[ 税額89円 / 計算上の税率10.0% ]

■計算方法2) 税率10%、単価327円(税込)を3点
327円*3点=981円
[ 税抜を切捨で297円とすると税額90円 / 税率10.1% ]

消費税の計算基準決定の際に考慮すべき点

いずれも少額ではありますが、計算結果は異なってきます。これは、「計算する順番=小数点以下の端数を処理するタイミング」と「端数の処理(切上、切捨、四捨五入)の選択」の2点によって生じます。
少額とはいえ、年間通じて処理すればそれなりの額になりますから、STANDSでは以下3点の観点から税額の計算方針を決定することをお勧めています。

  • 購入される顧客の観点
  • 税法の観点
  • 事業者様のネットショップ以外における処理との整合性の観点

消費税の計算事例

それぞれの観点の前に、STANDSでの登録方法を、物販大手さんと比較しながらご紹介します。なお、大手さんの処理についてはあくまでもSTANDSが投稿日時点で実際に購入して把握しているものですので、実際は異なる可能性があることをご承知おきください。

大手コンビニチェーンさん(セブンイレブンさん、ローソンさん、ファミリーマートさん)

物販小売チェーンさんは、基本的に税抜表示時代のシステムの影響か、計算方法1(税抜合計額に消費税率を掛ける)を採用されているところが多いようです。そのため、複数の同じ商品を買うと、まとめて購入した場合と、個別に購入した場合で金額が異なる場合があるようです。

大手スーパーマーケットチェーンのイオンさん

同じく、計算方法1(税抜合計額に消費税率を掛ける)を採用されているようです。しかし、利用者さんが違和感を感じないよう、税抜価格は小数点まで表示することで、端数処理による違和感を解消するように配慮されているようです。

大手マーケットプレイスのamazonさん

単品単位で、税込価格を前提に、切上処理で税抜価格を計算されているようです。また、合計の税金計算については、税抜合計額と税込合計額の差額として消費税額を表示されているようです(消費税の計算に率の計算を使用しない)。

STANDSにおける登録方法

standsでの消費税登録画面

STANDSでは、端数が生じる原因となる「税率」を計算に使用せず、税込金額と税抜金額の合計の差額を消費税として表示しています。また、SKUごとの価格表示については、税抜と税込を「setting」から選択できるようにしています。 また、税込価格と税抜価格については、「どちらも事業者様に入力をしていただく」設定になっています。これにより、端数処理を四捨五入や切上切捨から事業者様が自由に選択できるようにしています。